1.人工心肺操作
人工心肺は心臓の代わりをする血液ポンプ、肺の代わりをする人工肺、生体と機械を繋ぐ回路で構成され、心臓血管外科手術時に一時的に心臓と肺の働きを代行する生命維持管理する装置です。
当院では4名の体外循環技術認定技師が在籍し、年間350例前後の体外循環を施行しています。また、学会活動、システム研究・開発等、全国の小児体外循環技士同士のネットワーク構築にも積極的に取り組んでいます。
臨床工学技士は1988年にできた比較的新しい医療専門職で「生命維持装置」の操作・管理や医療機器の保守管理を主な仕事としており、透析療法に関わっている人が多いようです。当院では、開院以来体外循環業務に携わってきましたが、2010年の地方独立行政法人化に伴い独立した臨床工学部として新設され、現在臨床工学技士8名と作業員1名が在籍しています。主な業務は先天性心臓病に対する体外循環、手術室業務、医療機器の点検・保守管理業務です。
体外循環業務とは、心臓手術などで一時的に心臓を止める場合や循環補助が必要なときに心臓と肺の代わりをする人工心肺装置の操作とそれに関連する業務を言います。
先天性の心臓病で今日生まれた赤ちゃんから30歳代前後の方まで幅広い年齢の方々が全国から来院され、年間350例前後の体外循環を行います。
手術室業務は自己血回収装置操作、脊椎手術時に神経損傷がないか監視する誘発電位測定、産科のレーザー治療などの臨床業務と心電図、血圧、酸素飽和度などを監視する生体モニターや麻酔器など手術室機器管理をしています。
医療機器管理では、院内の医療機器1,800台余を購入から廃棄まで点検・修理、貸し出し・返却、稼働管理をしています。機器の操作や安全講習を行い、同時に安全情報や機器のリコール情報などを収集し、素早い対応で安心・安全医療に貢献しています。
人工心肺は心臓の代わりをする血液ポンプ、肺の代わりをする人工肺、生体と機械を繋ぐ回路で構成され、心臓血管外科手術時に一時的に心臓と肺の働きを代行する生命維持管理する装置です。
当院では4名の体外循環技術認定技師が在籍し、年間350例前後の体外循環を施行しています。また、学会活動、システム研究・開発等、全国の小児体外循環技士同士のネットワーク構築にも積極的に取り組んでいます。
自己血液回収装置とは手術野で出血した血液を吸引し、遠心分離・洗浄・濃縮して赤血球成分を患者に返すための装置です。この装置を使うことで輸血症例を減らし、献血保存血液の使用量を減らすことが出来きるので輸血に起因する合併症を低減する事にもなります。当院では主に心臓血管外科と整形外科で使用され、年間約440例使用しています。
手術中に下肢知覚末梢神経を刺激して神経伝導と脳の反応をモニターするSEP(体性感覚誘発電位)と脳を刺激して運動神経伝導と末梢筋の反応をモニターするMEP(運動誘発電位)を検査してより安全に手術ができるよう監視する機器の設定・操作をしています。当院では主に整形・脊椎外科の脊椎側弯症等の手術と脳外科手術中に使用されます。
産科の双胎間輸血症候群(TTTS)への胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固
医療機器管理システムを導入して中央管理体制をとり、機器(検査、放射線機器、設備機器を除く)の保守点検、修理管理、貸し出し・返却管理をしています。
輸液ポンプ・シリンジポンプ等は研修を受講し院内で修理、定期メンテナンスが行える体制をとっています。人工呼吸器に関しては、使用後の機器を速やかに使用可能にするため使用前点検を行っており、3名の呼吸療法認定士が在籍しています。
また、除細動器13台、AED6台を院内各所に配置し毎月作動チェックとバッテリー、消耗品等の点検を実施しています。
その他、スタッフに対して機器の操作研修や安全講習を実施しています。また、安全情報や機器のリコール情報などを収集し、院内広報も行っています。