福岡市立こども病院

先輩インタビュー

先輩へのインタビュー01
一般病棟【2021年入職】
一丸 楓先輩

看護師を目指したきっかけは?

一丸 楓先輩イメージ1

私が看護師を目指した理由は、高校生の時の1日看護体験がきっかけです。小児科での看護体験でした。初めの小児科の印象は、泣いている子が多くて暗いイメージが少しあったものの、実際に行ってみると、みんな笑顔で生活していて、看護師は、子どもたちの笑顔や生命が守れるようにどんな看護を行う必要があるかなどチームで話し合い、一生懸命ケアに尽くされていました。その姿を見て、私も同じように子どもの笑顔を守れるよう高い知識と技術を身につけた看護師になりたいと思い、看護師を目指しました。

最初から一般病棟を希望されたのでしょうか?

はい、そうです。一般病棟では、プレイルームや庭園の設置、院内学級があり、遊びの提供や学ぶ権利なども踏まえて、病気や治療によるストレスを少しでも軽減できるように、また、その子らしい生活を守り、成長・発達を支えることのできる病棟だと考えます。また、インスリン注射や在宅での呼吸器管理など自己管理や在宅管理を必要とする子どもも多く、入院した時から退院後を見据えたケアが必要であり、子どもとその家族や多職種と深く関わることのできる病棟だと考えます。私は、入職時、子どもや家族に寄り添い入院中だけでなく、退院後の生活や笑顔も支えることのできる看護を行いたいと考えていたため、その看護が実践できる病棟だと考え希望しました。

今目指しているのは、どんな看護師ですか?

痛みなど苦痛の緩和をはかるとともに、子どもとその家族の思いを傾聴し、権利を尊重したケアを行うことで、笑顔とその子らしい最善の生活を支えることのできる看護師です。また、子どもの健やかな成長・発達を支えることを目指しています。そのためには、まずは看護技術と知識の向上が必要だと考えるため、日々自己研鑽に励んでいます。

一丸 楓先輩イメージ2

やりがいを感じる時は?

子どもとその家族の笑顔を見ることができた時や、「ありがとう」など感謝の言葉を伝えてもらえた時です。入院生活は、普段の生活とは異なり、治療や家族との分離等で不安や恐怖を体験する子どもがほとんどではないかと思います。そのため、少しでも入院生活の苦痛を軽減し、子どもと家族のニーズを汲み取り、ケアに繋げていけるよう心掛けています。そうすることで、笑顔と「ありがとう」の言葉を伝えてもらえることが、今の私自身の励みになっています。

新卒で就職して技術的な心配はなかったですか?

初めは、実習で経験したことのない技術も多くあったため心配が大きかったです。しかし、新人研修で技術を学び実践することや、病棟では先輩たちや医師などすべての人たちが支えてくれました。技術面では、先輩たちが、根拠を踏まえた上でケアや処置の方法を細かく教え、自立するまで見守ってくれます。また、自信のない処置につくときやケアの前には、何度も手順書を確認することで、大きな不安を抱えることなく実践できるようになりました。

1年目の役割は?

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看護師1年目は、知識や技術、社会人としての資質もまだ十分ではないため、まず安全で安心できる看護を行うために基本的な知識や技術を身につけることが大切だと考えます。そのため、学ぶ姿勢を持ち続け、努力を怠らないことが大切だと考えます。何事にも疑問を持つことや、疑問点はそのままにせず、まずは自分で調べ、分からないことは先輩や医師に相談し、その都度解決することが大切だと思います。また、安全な看護が行えるようチームの一員としての自覚を持ち、報告・連絡・相談を徹底するよう心掛けています。

先輩へのインタビュー02
PICU【2017年入職】
津田 愛梨先輩

PICUを経験し、成長したと自覚するところはどこですか?

新人の頃は、人工呼吸器やたくさんの点滴がついている患児に触れることさえ怖いと感じ、日々の業務を覚えることで精一杯でした。年数を重ねるにつれて、疾患や術後の看護についての知識がつき、「こういうリスクがあるからここはしっかり観察しよう」などと考えた上で看護ができるようになったと思います。

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後輩にはどのような関りをしていますか?

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自分自身が1年目のとき、「なんでこんなにも自分はできないんだろう」とネガティブに捉え、気分が落ち込むことが多かったです。先輩となった今では、後輩の日々の成長に目を向け、できるようになったことを伝えるなど、プラスの言葉をかけて、看護の楽しさや、やりがいを見出せるように心掛けています。失敗や、分からないことに関しては、後輩がどのように考えたのかを聞いて一緒に考え、前向きに取り組めるように関わっています。

PICU看護で技術的に難しいと思ったことは?

幅広い発達段階の子どもを対象とするので、まだ話すことができなかったり、話せても上手く伝えられなかったりするため、痛みや不安を把握することが難しいです。そういった状況であっても、自分の五感をフルに使って、バイタルサインの変化や全身観察に注意を払い、異常を早期発見する必要があります。さらに疾患の治療中は、安静指示のためベッド上での生活や、点滴治療、また、感染予防のためにご家族との面会時間が決まっているなど制限があります。子どもの権利と治療との折り合いの付け方が難しいと感じます。

PICUでの小児看護の魅力とはどんなところですか?

なんといっても子どもの笑顔です!!PICUは、心臓外科の手術直後でベッド上で関わることが多いですが、病棟で元気に歩いている姿を見たり、外来でこどもやご家族に「元気になったよ」と声をかけていただいたときは、小児の看護師としてのやりがいを感じます。

集中系部署の魅力はどんなところでしょうか?

PICUは、1対1もしくは1対2でじっくり看護できるため、常に目の前で子どもを観察することができます。そのじっくり関わってきた子どもの回復は、何よりも看護師として励みとなります。PICUは急性期病棟であり、緊張感のある場所に加えて、看護技術の習得や疾患の勉強は難しいと思うことも多いですが、先生や先輩が手厚くサポートしてくれます。「わたしも先輩のようになりたい」と目標にできる先輩がたくさんいるところも魅力です。

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これから考えているキャリアアップは?

これからもたくさん経験を積み、看護技術・アセスメント能力を向上させて、もっと色々な資格を取得したいと思っています。

先輩へのインタビュー03
皮膚排泄ケア認定看護師【2010年入職】
長田 華世子先輩

看護師を目指したきっかけは?

幼少の頃、入院・通院した経験がきっかけです。入院生活やその後の学校生活で辛い思いをしたこともありましたが、入院中でも看護師が楽しみを作ってくれたことで乗り越えられたことも多くありました。私もそんな風になりたいと思うようになりました。

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皮膚・排泄ケア認定看護師としてどのような仕事をしていますか?

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入院・外来問わず、皮膚障害や排泄障害がある子ども達のケアや指導を行っています。皮膚障害による痛みや痒みはもちろん、治療の妨げになることもあるので、そうならないように早めに対応し、スタッフや子どもや家族に予防ケアについて指導しています。排泄障害では、学校生活などで困難や悲しい思いを少しでもしなくていいように、成長段階や環境に応じ一番いいと思われるケア方法を指導しています。訪問看護師や学校の先生と話し合って、子どもたちが少しでも過ごしやすい環境になるように調整することもあります。

認定看護師を目指したきっかけは?

私が最初に配属された部署は、新生児集中治療室(NICU)でした。NICUは、早く生まれてきた赤ちゃんや重症な赤ちゃんが入院します。最初は毎日勉強しても、自分のケアが逆に負担にならないか不安の方が強くて、赤ちゃんが可愛いという気持ちをもつ余裕も持てず辞めたいと思ったことも何度もありました。ですが、小さな体で頑張る赤ちゃん達に、命が生まれることやお家で家族みんなと過ごせることは当たり前じゃなく、奇跡なのだと教えてもらいました。初めてお母さんに抱っこしてもらえた時、おっぱいを飲めた時、お家に帰って家族と過ごせるようになった時、それは感動以外の何物でもなく、やっぱりもっと頑張りたいと思わせてくれました。そして、先生や先輩方に沢山の知識や技術を学ばせてもらい、だんだんと可愛いと思える余裕も出てきて、もっとこの子たちにしてあげられることはないかという気持ちも出てきました。
そんな中、人工肛門の手術を受ける赤ちゃんを受け持ちました。それをきっかけに、人工肛門や排泄障害について勉強するようになりました。その中で手術を乗り越えた後も日常生活での問題等で、悩みを抱えている子ども達がいることを知りました。生まれてくるだけでも奇跡だと実感していた日々だったからこそ悲しくなり、もっと勉強して力になれたらと思い、専門的な知識や技術を習得するために資格を取得しようと決めました。

こども病院の魅力は?

小児医療・看護を学び、毎日頑張る子ども達のケアができることです。難しいことや大変なこともありますが、子どもたちを助けたいという同じ思いをもったスタッフに囲まれた環境で働けるので、支えや励みになります。また、ハロウィンやクリスマス等では、先生達が仮装して回診したりする楽しいイベントがあるのでこども病院ならではの魅力だと思います。

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