福岡市立こども病院

2018年度

開催日程 年7回(4月~6月、9月~11月、2月)
  • ※ 6月と10月は「東部地区小児科医会」との合同開催です。
場所 2階 講堂
  • ※2022年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、講堂での開催を中止し、Web開催となっております。
時間 19:00~20:30
対象 医療に従事される方が対象のカンファレンスです。
参加費 無料
備考

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初回のみ申込みが必要です。
お申込みは下記のアドレスまでお願いいたします。

お問い合わせ先 【事務局】 福岡市立こども病院 こども病院カンファレンス担当
TEL:092-682-7000
E-mail:mos.k(at)fcho.jp
※ (at)は@に置き換えて下さい。

過去の講演会はこちら

開催回 講演内容
第310回
2018年04月17日
新生児の眼異常(リフレッシュコース)

眼科:後藤 美和子

NICU・GCUでは毎週眼科診療を行っています。主に未熟児網膜症が対象ですが,今回は新生児期にみられるほかの眼疾患についてもお話しします。新生児室や外来で医師・看護師・助産師が、異常所見を見逃さず、家族の不安に適切に対処できることを目指します。

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017改訂のココロ(トピックス)

アレルギー・呼吸器科:西間大祐

2000年に世界で初となる小児に特化した気管支喘息の診療ガイドラインが本邦より発刊された。その後も、新たな治療薬の発売や次々を発表される研究の成果を受けて定期的に改訂を重ね、2017年11月に前回の改訂から5年の間隔を空けて「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017」が日本小児アレルギー学会各術大会開催に合わせて発刊された。 新たなガイドラインで改訂されたポイントについてそのココロについて考えながら概説する。

開催回 講演内容
第311回
2018年05月15日
小児の心肺蘇生~最近の話題(トピックス)

集中治療科:東 加奈子

1992年に世界共通の心肺蘇生法ガイドラインを策定することを目的に、AHA(American Heart Association)を中心としてILCOR(International Liaison Committee On Resuscitation)が組織され、1997年に現在の世界標準とも言えるILCOR勧告が発表された。現在最新で2015年度版が発表されている。2017年11月にはAHAガイドラインの一部アップデートが行われ、小児領域においては心肺蘇生時に人工呼吸を伴う胸骨圧迫が強く推奨されている。左記を含め、心肺蘇生ガイドライン2015を中心に最新の話題を紹介する。

機能的単心室症の外科治療(トピックス)

心臓血管外科:中野 俊秀

先天性心疾患の種類は数多くあるが、外科的修復の観点から両心室疾患と単心室疾患の二つに大きく分類される。両心室疾患の最終目標は解剖学的根治施術で、正常心と同様な血行動態が得られる。一方で単心室疾患の最終目標はフォンタン手術で、特異な血行動態となる。単心室性心疾患に対する外科治療のあゆみと現況について解説する。

開催回 講演内容
第312回
2018年06月19日
こんな病態も忘れないで! 〜嘔吐、腹部膨満を主訴に受診した4例〜(リフレッシュコース)

総合診療科:藤永 ゆい,川口 理一郎,古野 憲司

嘔吐、腹部膨満で当院に(紹介)受診した4例。いずれも全身状態不良でショックと評価し介入を行った症例である。この4例には、ある共通した基礎疾患があった。この基礎疾患を持つ児では、術前・術後を問わず、稀に腸炎から敗血症、ショックに進展することがあり、対応が遅れると生命を脅かす危機に陥る。外科医と協力して、循環動態の安定、腸管の減圧、抗生剤投与をいかに迅速に行えるかが救命のための条件である。提示した症例を通して、診断や治療のポイントを議論し、また、現在までに分かっている病態について概説したい。

小児科外来で見られる小児外科疾患〜日常疾患からpitfallまで〜(リフレッシュコース)

小児外科:林田 真

小児の日常診療において、小児外科疾患は意外に多く出会うものである。頻度としては鼠径ヘルニア、臍ヘルニアなどと並び消化器症状を呈する児も多くみられる。消化器症状は主に腹痛、嘔吐、下痢などといった非特異的な症状が多く、原因としては便秘や胃腸炎がほとんどであろう。しかし、なかには重篤な外科疾患が紛れていることがあり、診断が遅れると重篤化するような疾患も入口は小児科外来であることがほとんどである。今回は小児科外来の日常診療において比較的多く接する日常疾患から緊急手術を要する疾患などに関して以下の点に絞り、また最近の小児外科領域の進歩に関しても紹介したい。 (1)小児外科で扱う疾患 (2)小児の腹部救急疾患 (3)乳児の黄疸 (4)外傷、異物誤飲 小児科外来診療の一助となれば幸いである。

開催回 講演内容
第313回
2018年09月18日
尿路感染症に伴う電解質異常のピットフォール(リフレッシュコース)

腎疾患科:武市 実奈

尿路感染症は日常診療でよく目にする疾患であるが、閉塞性尿路疾患を基礎疾患とする尿路感染症症例では電解質異常に注意を要する。閉塞性尿路疾患に尿路感染症を伴い続発性偽性低アルドステロン症(sPHA)を発症すると、低Na・高K血症、代謝性アシドーシスからけいれんや致死性不整脈などを起こしうる。症候性低Na血症を契機として尿路感染症・閉塞性尿路疾患の診断に至った症例を交えながら、尿路感染症の診療におけるピットフォールについて解説する。

股関節脱臼の健診と治療:今後の展望について(トピックス)

整形・脊椎外科:中村 幸之

股関節脱臼は予防運動と健診が盛んに行われるようになった1970年代から、その発生率は1/10に減少し効果は絶大である。しかし、発生率は0.3%前後で下がり止まり、健診をすり抜けた歩行開始後の診断遅延例が目立ってしまうため、健診制度の見直しが学会でも大きく取り上げられるようになった。診断遅延例は治療が困難で治療成績は不良である。健診のポイントと治療方針、今後の展望についてご紹介します。

開催回 講演内容
第314回
2018年10月16日
Streptococcus gallolyticusによる細菌性髄膜炎 無脾症の1歳女児例(リフレッシュコース)

小児感染症科:小野山さがの

症例は1歳女児、房室中隔欠損症、無脾症で当院通院中。4日間持続する発熱と間欠的な嘔吐があり、全身状態は良かったが大泉門の膨隆が出現し当科入院した。髄液検査で細胞数増多(181/ 3μl)を認め髄液培養よりStreptococcus gallolyticusが検出された。抗菌薬投与を行い後遺症なく改善した。Streptococcus gallolyticusは,以前はStreptococcus bovisとして知られ,新生児・乳児で敗血症や髄膜炎の原因となるがその頻度は低い。この症例報告と共に、ヒブ・肺炎球菌ワクチン公費助成開始後の当院での細菌性髄膜炎起炎菌の変遷を紹介したい。

内頸静脈カテーテル穿刺と留置に関する話題(トピックス)

麻酔科:自見宣郎

内頸静脈穿刺は様々な領域で必要とされる手技であるが、穿刺に伴う動脈穿刺や気胸などの合併症は致命的で小児では特に困難を伴う。従来のランドマーク法による穿刺から、超音波によるリアルタイム穿刺が標準的になり、その結果、穿刺成功率向上、合併症減少というエビデンスが得られるようになった。カンファレンスでは、超音波を用いた穿刺について概説する。新生児・乳児の穿刺穿刺率は向上する一方、留置後の内頸静脈閉塞を一部の症例に認めるようになり、これについても紹介する。

開催回 講演内容
第315回
2018年11月20日
心臓MRIを臨床にいかす(トピックス)

循環器科:石川 友一

心臓MRIはこの20年で急速に進歩した画像診断の1つで、解剖・生理・組織と異なる臨床的側面から多彩な情報が得られ、かつ無被爆であるという優れた特徴を有する。成人・小児を問わず日常診療から気軽に用いられてよい検査であるが、扱いにくさが障害となり一般に広く普及しているとはいいがたい。今回は心臓MRIで何がわかるのか、そしていかに用いることが効果的かという視点で心臓MRIについて概説する。

自閉症スペクトラム障害について(リフレッシュコース)

こころの診療科:宮崎 仁

近年、一般の人々の間でも自閉症スペクトラム障害の認知が広まり、小児科領域の プライマリーケアでも保護者から相談される機会が増えてきています。こうした状況 を踏まえて、自閉症スペクトラム障害の考え方についてのお話をいたします。

開催回 講演内容
第316回
2019年02月19日
こどもの排尿障害アップデート(リフレッシュコース)

泌尿器科:此元 竜雄

排尿障害とは、狭義には排出障害(排尿困難、尿閉)、広義には蓄尿障害(頻尿、昼間遺尿、夜尿)を含む排尿に関するトラブルです。ここ数年、過活動膀胱、夜尿症、二分脊椎症の排尿障害についてのガイドラインが発行され、膀胱尿管逆流(VUR)も診療手引きでは排尿排便障害に留意するよう言及されています。 プライマリケアの場面でも遭遇する小児の排尿障害について当科の現状もふまえてお話しします。

こどもの超音波診断(リフレッシュコース)

放射線科:川村 暢子

超音波検査は被ばくや鎮静の心配のない非侵襲的な検査であり、小児では成人よりも広い領域で利用される画像診断として知られています。 放射線科では心臓以外の超音波検査を担当しており、昨年度は4597件の検査を行いました。最も多いのは腹部ですが、頸部や鼠径部の検査、乳児の脊髄や頭蓋内、整形領域も対象となることがあります。 検査の実際とメリット・デメリット、ピットフォールなどについて、他の画像診断と合わせて述べてみたいと思います。

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