福岡市立こども病院

2022年度

開催日程 年7回(4月~6月、9月~11月、2月)
  • ※ 6月と10月は「東部地区小児科医会」との合同開催です。
場所 2階 講堂
  • ※2022年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、講堂での開催を中止し、Web開催となっております。
時間 19:00~20:30
対象 医療に従事される方が対象のカンファレンスです。
参加費 無料
備考

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初回のみ申込みが必要です。
お申込みは下記のアドレスまでお願いいたします。

お問い合わせ先 【事務局】 福岡市立こども病院 こども病院カンファレンス担当
TEL:092-682-7000
E-mail:mos.k(at)fcho.jp
※ (at)は@に置き換えて下さい。

過去の講演会はこちら

開催回 講演内容
第336回
2022年04月19日
小児の救急外来における診断エラー(トピックス)

集中治療科:鉄原 健一

小児の救急外来では軽症が多いこと、患者数が多く忙しいこと、過去の情報が乏しいことなどから診断エラー(いわゆる誤診)のリスクが高い。診断エラーに寄与する要因として最初の診断に固執するアンカリングバイアスなどの医療者の思考過程に関連する”認知エラー”と検査がしにくいなど医療システムに関連する”システムエラー”について、症例をもとに解説する。

先天性心疾患と小児呼吸循環管理(リフレッシュコース)

心臓血管外科:原田 雄章

生体に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する点や心不全増悪時に左室拡張末期圧の上昇により肺うっ血を生じその対応に利尿剤や陽圧管理が有効な事も小児と成人は同じである。これらの認識の上で治療に際して体格や呼吸数の多さなど小児ならではの特徴を考慮する必要がある。さらに肺血流と体血流が異なる場合が多い先天性心疾患では肺血流増加に伴う気道、心臓への影響、酸素投与が肺血流に与える影響も考慮し治療にあたる必要がある。基本的な呼吸循環生理を踏まえて解説する。

開催回 講演内容
第337回
2022年05月17日
夜尿症について(リフレッシュコース)

泌尿器科:溝口 瞳

日本での夜尿症有病率は小中学生の約6.4%と言われており、多くの医師が診察する機会の多い疾患です。夜尿症は基本的に発達とともに解消することが多く、その経過は良好とされていますが、治療を要する器質的疾患を有する可能性があることや昼間の下部尿路症状LUTSを伴う症例など診断・治療で戸惑うことも多く、日本夜尿症学会によりガイドラインが作成されています。昨年そのガイドラインが5年ぶりに改訂されました。ガイドラインの変更点や当科で行っている検査・治療も含め、夜尿症についてお話します。

小児の尿路感染診療(リフレッシュコース)

腎疾患科:中尾 槙吾

尿路感染症(UTI)は乳幼児では頻度の高い重症細菌感染症で、小児期腎不全の最大の原因である膀胱尿管逆流(VUR)など先天性腎尿路異常(CAKUT)を早期発見する重要な機会でもある。診断には尿定量培養が必要で、治療では多剤耐性菌対策が重要視される。最近は発症・再発の危険因子として尿失禁や便秘を主症状とする機能性排尿排便障害(BBD)が注目されている。今回は小児UTIの診療方針について概説する。

開催回 講演内容
第338回
2022年06月14日
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて改めて学ぶ(トピックス)

総合診療科:空閑 典子

HPVワクチンは、令和3年11月26日の厚生労働省通知で積極的勧奨が再開されることになった。接種を逃した方のためのキャッチアップ接種もできるようになっている。日本では毎年、約1.1万人の女性が子宮頸癌に罹患し、約2,900人の女性が死亡している。子宮頸癌の原因のほとんどはHPVという事が明らかになっているので、その 発症機序とHPVワクチンによる子宮頸癌予防のインパクトについて概説する。

小児の内視鏡外科手術(リフレッシュコース)

小児外科:林田 真

1990年代より小児外科領域へ内視鏡手術が導入され、現在までに先天性疾患を含めた小児外科特融の疾患に適応が拡大されてきている。内視鏡下手術の特徴は、小さな手術創で、痛みも少なく、術後も早くからミルクも飲めて入院期間も短縮され早く退院することができる。小児の内視鏡外科手術として多いのは虫垂炎と鼠径ヘルニアであるが、先天的な形態異常の症例も多く術式が標準化されていないものもある。また、対象は 新生児から成人と同じ体格の中学生までと幅広く、患児の年齢により体格が異なるという問題もある。今回、小児外科領域の内視鏡外科手術について紹介する。

開催回 講演内容
第339回
2022年09月20日
術前評価(リフレッシュコース)

麻酔科:賀来 真里子

麻酔科における術前評価は、病歴・診察・検査所見・手術の内容などから麻酔のリスクを想定し、最適な麻酔計画を立てるものです。健康な小児であっても、問診や診察所見において一見問題と思われないことが重大な偶発症を招くことがあります。また、小児は成人とは異なる基礎疾患を有すること、年齢に応じて形態や発達段階が幅広いことなど、特別な注意が必要となる場合があります。本カンファランスでは、小児における術前評価のポイントをお話しさせていただきます。

ADHD(注意欠如・多動症)(リフレッシュコース)

こころの診療科:宮崎 仁

ADHDは落ち着きがない、待てない、忘れっぽいなどが特徴の、発達障害の一つです。多動衝動性は幼児期から見られ、就学後に顕在化します。その一方で不注意症状は思春期以降に問題となることもあります。現在では治療薬も4種類に増え、成人の精神科でも処方が増えています。当日はADHDの認知機能や対応についてお話しする予定です。

開催回 講演内容
第340回
2022年10月18日
こどもの皮膚感染症クイズ(リフレッシュコース)

皮膚科:工藤 恭子

こども病院皮膚科における初診時の疾患分類では、湿疹・皮膚炎群(アトピー性皮膚炎を含む)、血管腫・血管奇形、感染症(ウィルス性・細菌性・真菌性)が3大疾病です。今回は臨床写真からみた皮膚感染症について、クイズ形式で紹介致します。感染症以外の疾患も混ざっていますが、お気軽に参加してみてください。

当院に入院した新型コロナウイルス感染症患者の検討(トピックス)

小児感染免疫科:朴 崇娟

小児における新型コロナウイルス感染症は成人と比べ比較的軽症であり、その多くは治療を必要としない。一方で当院には2020年4月から2022年8月までに404人の小児の新型コロナウイルス感染症患者が入院しており、補液や酸素投与、抗菌薬・抗ウイルス薬投与などの治療を行った。今回当院で入院治療を行なった新型コロナウイルス感染症患者の性別や年齢、重症度、合併症などの特徴について検討した。

開催回 講演内容
第341回
2022年11月15日
小児水頭症の外科治療(トピックス)

脳神経外科:村上 信哉

小児の水頭症は様々な疾患に関連して生じるが,治療法は脳室腹腔(VP)シャントが基本となる.成長・発達を目指すと言う点ではある程度確立された手法であるが,感染やシャント機能不全についてはエビデンスは少ない.最近の治療動向やデバイスについて,当院での成績を加えて解説する.

成人先天性心疾患と移行期医療(トピックス)

循環器集中治療科:山村 健一郎

小児医療の進歩により、持病をもつこども達の多くが成人期に達するようになった。しかし先天性心疾患の術後など、遺残症や合併症に対する医療が引き続き必要な者も多く存在する。成人期に達した先天性心疾患は1つの専門分野であり、米国では不整脈専門医等と同格の位置づけである。今は救命だけでなく成人期のQOLを見据えた小児医療の時代であり、小児期から成人期へのスムーズな移行を支援する移行期医療もあわせて紹介する。

開催回 講演内容
第342回
2023年02月21日
褥瘡・医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)について(リフレッシュコース)

形成外科:川上 善久

基礎疾患の有無や寝たきりの頻度の違いから、成人と比べて小児では褥瘡は起こりづらい。その一方で、自ら症状を訴えづらいため医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)は 起こりやすいと言われている。この数年で、当院の褥瘡対策室に相談があり、形成外科が介入した褥瘡やMDRPUについて、当科の治療コンセプトとともに紹介する。

胎児のMRI(リフレッシュコース)

放射線科:飯田 崇

当院は出産前後の母体・胎児や新生児に対する高度で専門的な医療を行う周産期センターがあり、緊急母体搬送を受け入れています。胎児心臓病(先天性心疾患),新生児外科疾患(小腸閉鎖、臍帯ヘルニアなど)や脳神経外科疾患(脊髄髄膜瘤,水頭症等)などは、出生後早期に手術や集中治療が必要となることがあるため、その評価に胎児MRIを施行することがあります。今回は胎児MRIについて画像を呈示しながらお話しします。

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