小児外科
- 当科について
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診療内容
小児外科は、15歳までの小児の一般外科的疾患の診断、治療を行う診療科です。当科では、主に腹部を中心とした外科的疾患の治療を行っています。
新生児期から乳児期に移行する時期にかけては、肥厚性幽門狭窄症がよくみられ、生後2~3ヶ月以降になると、胆道閉鎖症、鼡径ヘルニア、臍ヘルニアや腸重積症がよくみられます。1歳以上の幼児期になると、先天性胆道拡張症、消化管ポリープ、メッケル憩室、神経芽腫やウイルムス腫瘍を始めとする各種腫瘍性疾患、正中頸嚢胞などがよくみられ、学童期以降では、急性虫垂炎が多くなり、クローン病や潰瘍性大腸炎もみられるようになります。代表的な疾患として、症例数の最も多いのは鼡径ヘルニアです。手術が必要で、通常2泊3日の入院となります。手術は傷がほとんどわからなくなるように腹腔鏡手術を行っています。2021年の144例の鼡径ヘルニアは全例腹腔鏡手術で行っています。
![鼡径ヘルニアイメージ[PC版]](/files/fcho/childhp/img/department/pediatricsurgery/photo01pc.jpg)
![鼡径ヘルニアイメージ[SP版]](/files/fcho/childhp/img/department/pediatricsurgery/photo01sp.jpg)
虫垂炎の治療は手術が原則です。最近は、当科でもほとんどが腹腔鏡下虫垂切除術を行っています。これは、従来の右下腹部切開法に比べ、傷が小さく、術後の痛みも軽く、入院期間も短縮できます。また、来院時に膿瘍を形成している場合は、手術をせず、まず強力な抗生物質により炎症を 抑え込み、一旦退院して、後日(通常2ヶ月後くらい)再入院して手術を行う待機的虫垂切除術もよく行われるようになりました。
腸重積は、おもに小腸と大腸の境目で小腸が大腸のなかにはまりこんで腸閉塞の状態となります。約90%は肛門から造影剤や空気で押し戻す整復術により治りますが、戻らなければ手術が必要です。この病気も早く見つけることが大切です。なお、悪性腫瘍(がん)は、手術に加えて抗癌剤の投与や放射線治療などが必要なため、大学病院に紹介しています。
また、生まれたばかりの赤ちゃんに手術をしなければならない病気がたくさんあります。食道閉鎖症、先天性腸閉鎖(狭窄)症や直腸肛門奇形(鎖肛)のような消化管閉鎖症や、横隔膜に穴が開いて腹部内臓が胸に入り、肺を圧迫する横隔膜ヘルニアや、腹壁が先天的に欠損して腹部内臓が体外に脱出している腹壁破裂や臍帯ヘルニアなどが代表的なものです。その他、消化管穿孔、ヒルシュスプルング病、腸回転異常、胎便性腹膜炎、壊死性腸炎などがあり、その中には、新生児期早期に外科的手術を行わなければ救命できない疾患が数多く含まれます。当院では、NICUのスタッフとともにチームを組んで治療に当たります。以上のように、手術を強力な治療手段として診察しているのが小児外科です。
科の特徴・特色
小児外科の歴史は、成人外科に比べると新しく、米英で小児病院ができたのは19世紀半ばになってからでした。わが国でも終戦後、昭和20年代の後半になって、小児外科の治療を行う外科医が現われ始め、昭和40年には、わが国初の小児病院(現在の国立成育医療研究センター、東京)が開設されました。その後全国に小児病院が設立されるようになり、当院も1980年に設立され、現在まで順調な歩みを進めて来ました。
当科は、開院とともに開設され、それ以降33年を越す歴史を積み重ねています。患者さんもすぐに増えて、外来新患数が年間650~800例、入院患者数が年間600~700例、手術例数は年間600例を数えていました。最近は少子化の影響もあって、開設後10年間よりは減少していますが、年間入院数は450~570例、年間手術数は400例以上を維持しています。また、手術のうち、胸腔鏡や腹腔鏡を用いる鏡視下手術は、導入され始めた平成20年度に比し、順調に増加しており、現在では半数以上が鏡視下手術で行っています。
当科は、日本小児外科学会の指導医、専門医を擁する認定施設であり、症例数も多く、西日本を代表する小児外科診療施設の一つです。
診療科より
当科は、科長1名、医師2名のスタッフ3名の他、レジデント医師1~2名の計4~5名で診療を行っています。
現在、外来日は月曜から金曜まで、交代で新患と再来の患者さんを毎日診ています。新患の受付時間は毎日8:45から11:00までとなっておりますが、急患に関してはこの限りではありません。私たちは、常に外科としてチームを組み、子どもたちにとって最善の治療を長期的視野に立って行っています。外科に行くと、すぐに切られたり、痛いことをされるのではないか、という恐怖感を患児が持ちやすいため、常に温かい雰囲気で恐怖心を与えないように努めています。患児の両親も、まだ若い方が多いので、説明には専門用語を用いず、できるだけわかりやすい説明と、質問をしやすい雰囲気作りを心がけています。また、手術という侵襲を患児に与えますので、小児ということを考えれば、長期的見通しに立った医療が重要です。
特に、内臓奇形の治療を受けた子供達は、長期のケアーを必要とすることが多く、時には成人に達するまでケアーが必要な子もいます。そこで、常に両親や本人に相談の窓口を開け、発育成長に伴う問題にも対処できるようにしています。
- 主な対象疾患
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主な対象疾患
- ・頭頚部(耳前瘻孔・副耳等)
- ・呼吸器(先天性肺気道奇形・肺分画症等)
- ・食道(先天性食道閉鎖症・先天性食道狭窄症等)
- ・横隔膜(食道裂孔ヘルニア・先天性横隔膜ヘルニア等)
- ・肝・胆・膵(胆道閉鎖症・先天性胆道拡張症等)
- ・胃・十二指腸(胃食道逆流症・胃軸捻転・肥厚性幽門狭窄症等)
- ・小腸・大腸(先天性腸閉鎖症・壊死性腸炎腸回転異常症等)
- ・腹壁(腹壁破裂・臍帯ヘルニア等)
- 診療実績
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診療実績
2023年度診療実績
年間入院総数 428人 年間手術件数
(全身麻酔)363件
(新生児手術:29件)内視鏡手術 217件
- 医師紹介
- 現在、新体制への移行に伴い、医師紹介ページの内容を順次更新しております。
ご不便をおかけしますが、何卒ご了承ください。
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